にょきにょき通信9|水やりだけじゃ終わらない。畑は遊びがいっぱい!【桜北町第三保育園】×【ぽぷらの里富田保育園】

にょきにょき通信6月20日号!

今日のにょきにょき広場は「水やりにょきにょき」です。
桜北町第三保育園とぽぷらの里富田保育園のぽぷら組さん(2歳児クラス)のみんなで、バスに乗ってさつまいも畑へ行きました。

みんなで植えたさつまいも…大きくなっているかな~?

「あれ?いもって、どこ?」―“ない”から始まる気づき!

畑に到着して、真っ先に目に入ったのは、青々とも茂ったさつまいもの葉っぱたち。
5月に植えた頃とはまるで違う、地面いっぱいに広がるもじゃもじゃの緑!
子どもたちも「わあー!」と声を上げていました。

さっそくのぞきこむようにして葉っぱを見るのですが…
「いも、どこ…?」「ない!」と不思議そうな顔。

どうやらその子は、さつまいもは土の中じゃなく、葉っぱの上やすぐ近くに“見える形”でできると思っていた様子(笑)
友だちと一緒に話しながら「土の中にあるのかな?」「隠れてる?」と少しずつ想像をふくらませていました。

水やり隊、出動!

子どもたちは「あっ、水やらな!」と、水やりの準備に取りかかります。
持ってきたのは、ペットボトルで作った“じょうろ”。

自分で作った道具を手に、子どもたちは葉っぱに水をかけるのが楽しい様子。
子どもたちにとっては、畑のお世話も遊びと地続きなんだろうな~って思います。

ある子は同じ場所に一極集中で水をたっぷりあげてたり…
ある子はまだ水をあげてない場所を探して、全部に水をあげてたり…

ただ水をかけているだけのように見えて、

「どこにかけたらいいんやろ?」
「この葉っぱ、元気かな?」

子どもたちなりに考えているようでした。
小さな気づきを積み重ねながら、自分のペースで関わっていました。

かえる、追いかけっこで大騒ぎ!

ふと気づくと、畑の片隅で“何か”が動いたような…?

「あっ、カエルや!」

そしてはじまる、カエルとの追いかけっこ&捜索隊(笑)がはじまりました。

ぴょん、ぴょん、と跳ねて逃げるカエル。
それを夢中で追いかける子どもたち。

「あそこ行った!」「今いた!」「めっちゃ早い!!」

なかなか捕まらないカエルを、どうにか捕まえようとがんばる子どもたち…
でも、一番必死なのは、あつし先生でした(笑)

ようやく近づけた!と思ったら、またぴょーんと逃げられて、
子どもたちは「きゃー!」と大笑いしながら、何度も追いかけます。
みんなでカエルのすばやさに翻弄されていました(笑)

中には遠くからじーっと見ている子も。
「ちょっとこわい…でも見たい…」そんな気持ちが伝わってきました。
カエルは逃げていったけれど、子どもたちの心には残っています。

ギリギリ泥んこ攻防戦…敗北?

田んぼのわきに座り込むこどもたち。
その視線の先には、さっき見つけたカエルが!

でも手が届かず「つかまえたいなぁ…でもどろんこだからなあ…」という気持ちが伝わってきます。
先生たちが「落ちるで〜」声をかけるも、バランスを取りながら落ちないように、ギリギリまで身を乗り出す子も。

しばらくすると…じっとカエルの観察をしていた子のうち一人がニッコニコの笑顔で「せんせい!みて〜!!」と、やってきました。
どうやら、バランスとりきれず、片足つっこんじゃったみたい(笑)
どろんこの靴を嬉しそうに見せてくれました。

ドロドロの靴を他の先生にも順番に見せて回る姿に、子どもたちにとって「泥んこ」って“汚れること”じゃなくて、“楽しかった証”なんだなあって思いました。

たんぼのわきで「おたまじゃくし釣り大会」

「あー!せんせー!こっちこっちー!」という声。
行ってみると…すぐそばの田んぼには、水の中をちょろちょろ泳ぐ黒い粒がいっぱい。

それが“おたまじゃくし”だと気づいた子たちは、
「いたー!」「いっぱいいる!」と大喜びの子どもたち。

捕まえようにも、すぐに逃げてしまうから…
子どもたちは手ごろな草や小枝を見つけて「釣りごっこ」を始めました。

「つれるかなー」なんて言いながら、
枝をゆらゆら水面に垂らしたり、ぱしゃぱしゃしてみたり(笑)

みんなで並んで座り込んで、じっと水面を見つめる姿がありました。
畑に来たのに、まさか田んぼのふちでこんなにも集中するとは~。
でもそれこそが、にょきにょきらしい風景なのかもしれません。

お花に夢中…「いもの水やり」はどこいった?

畑の足元には、小さくてかわいい野花がいっぱい。
ふと気づけば、水やりそっちのけで、お花探しに夢中の子も。

「これ、かわいい!」「きれい!」

大事そうに小さな手で摘んでは「せんせい、これあげる!」と分けてくれる姿も。
お花が好きな子たちは、宝物を探すみたいにしゃがみこみ、
何色がいいか、どれがいちばんかわいいか、じっくり選んでいました。

小さな手に、自分で選んだ野花をいっぱいあつめて花束みたいに!
さつまいものお世話をしに来たのも忘れて、気づけばお花を片手に握りしめたままの子どもたちがいました。

でも、それでいいかな~って思います。
畑って野菜だけじゃなくて、草や花、虫とかいろんな“いのち”と出会える場所なんですね。

バッタつかい現る!

「バッタや!」バッタを見つけると、やさしくつかまえる子。
逃げないように、でもつぶさないように、力加減は絶妙!

手のひらにちょこんとのったバッタが、そのまま腕をぴょんぴょん。
「この子なら大丈夫」と思ってるみたいに、安心して歩いています。

「バッタつかいやな~」と先生もびっくり。
“ともだちになる”ってこういうことかも…と、見守る大人もほっこり。

ちなみにこの子は、前回のにょきにょきでも、バッタを優しくつかまえていたあの子。
今日も変わらず、虫たちと友だちでした~。

「水筒迷子事件」えっ?どっちも同じやん!?

畑でたっぷり遊んで喉がかわいてお茶休憩タイム。
ある子がお茶を飲もうとしたとき「あれ?この水筒…だれの?」と混乱!

見れば、おとなりの子の水筒とそっくり。
リュックも、水筒も、色も柄も、おんなじ!

※ちなみに、それぞれ三園の子・ぽぷら富田の子です(笑)

ちょっと不安そう・不思議そうに水筒やリュックを見比べ、
先生もまきこんで水筒さがし、ど~っちだクイズ(笑)

「えー!同じの買ってたの!?」「まさかの双子水筒!?」と大盛りあがり(笑)
ちょっとしたハプニングも、知らなかった子と笑いあう、いいきっかけになりました。

てんとう虫、ついてきちゃった!

保育園に戻って、靴を脱いでいた時のこと。
「あ!てんとうむし!」と声がしてふりかえると、ある子の服の肩に、黄色いてんとう虫がちょこんとくっついていました。

「えっ!?さっきの畑からついてきたんかなあ」

子どもたちは大騒ぎでうれしそう。
虫かごに入れて持ち帰ったわけじゃなく、気づいたらいっしょに来ていた、おともだち。

その子は、保育園のプランターに植えてあるトマトの葉にそっとてんとう虫を逃がしてあげました。
てんとう虫も、今日のにょきにょきの仲間だったんだね~

畑には遊びがいっぱい!

同じ畑にいても、水やりをしていもの観察をする子や、
しゃがみこんでバッタやカエルを追う子、
田んぼの水面をじーっと見つめる子、気に入った草花を集める子…
大人からすると「これが遊び?」と思うようなことでも、
子どもにはそれぞれ、全力で自分だけの遊びを遊んでいました~!

畑って、ただお世話をしに行くだけのところではなく…
いろんな生き物やいのちと出会ったり、発見の場でもあるんですね!